【問題点】フィルターの交換コストがかなり高くついていた
A社は数年前に大型の加工装置を導入しました。その装置には加工の際に出る煙やホコリ・ニオイが現場に広がらないようにするために、集じん機が付属しています。その集じん機のフィルターは比較的高価で一枚4万円程度。しかも、A社はそれをほぼ毎月交換していました。その年間のフィルター代だけで48万円にもなってしまうため、このコストをなんとか削減できないだろうか、とA社の担当者から、弊社担当者Bが相談を受けました。
【提案】別売りのフィルターユニットの設置を提案
最初は同じ機能を持ったフィルターの安価版を探してみました。しかし、そのフィルターは特殊なもので、安価なものは出回っていないようでした。
フィルターの交換頻度を少なくする方法を考える
フィルターの年間コストを下げるには次の2つの方法が考えられます。
- より安価なフィルターを使う
- フィルターの交換頻度を少なくする
調べてみたところそのフィルターは特殊なもので同じ機能を持った安価なものは市場にはないことがわかり、[1]の選択肢は消えました。そこで[2]の可能性を探っていくことにしました。メーカーの担当者に相談したりしながら情報収集を進めていく中で、外部に粗めのフィルターを設置できるユニットを設置する案が出てきました。
粗めのフィルターは頑丈なので、目詰りしても洗ったりして繰り返し使用することが可能です。それにより大きめのゴミを前段階でカットすることにより、高価なフィルターの交換頻度を下げられるだろう、という結論に達し、その解決策を提案しました。
【結果】フィルターの交換頻度が激減。ランニングコストは3分の1に。
この解決策をA社の担当者に紹介したところ、ぜひ試してみたいとのお返事。すぐにその案が最終的に採用になりました。粗めのフィルターを取り付けるためのユニットの設置には結局15万円ほどの費用がかかりました。しかしその結果高額なフィルターの交換頻度は4〜5ヶ月に1回程度となりました。
外部ユニットの設置コストは4ヶ月で回収。その後のランニングコストは、もともと年間48万円だったのが、年間12〜15万円になり、約3分の1にまで抑えることができるようになりました。